作業の流れ
フルオーダーシャツ工房(株)北陸シャツ http://www.h-shirts.com tel076-243-4004 fax076-243-4277 
@ 型紙作成 〜型紙〜
お客様のサイズ通りに型紙が作成されます。それに加え撫肩、猫背、怒り肩、屈伸、旗胸などなど体系補正も合わせて行います。間違いがないように一枚一枚お名前、日付(新規、変更日など)、サイズ仕様等を型紙に表記しておきます。
 
 
A 〜裁断〜
型紙を生地上に乗せ、革切り包丁で一枚一枚柄を合わせながら丁寧に裁断して行きます。各部分柄が通るよう細心の注意を払います。一枚一枚サイズや生地巾..色んな条件がそのオーダーごとに付加されますので経験と慎重さが求められます。
裁断風景
 
 
B 身頃を仕上げる 身頃作成〜
裁断された前身頃(穴をかがる上前、釦が付く下前)指定された形通りスチームアイロンで折り目をつけ糊で貼られていきます。表前立、裏前立、比翼前立、前立てに芯入れなどなど、これも一枚一枚お客様の好みによって違いますのでチェックしながら仕上げていきます。後でミシンのステッチの掛る所なのできっちり貼ります。ポケット位置はその体のサイズに合わせ臨機応変に対応します。
   
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C 〜細かいパーツを仕上げる〜
剣ボロ(袖の割れ目の補強布)、ポケット、ヨークのネームやドライネーム等の細かい作業が要求される部分も手作業で行います。裁断によって柄は合わされますが、一枚一枚形状、柄、幅やサイズがそれぞれ違いますのでチェックしながら慎重に折られ、糊づけが施されます。
細かいパーツを仕上げる
 
 
D 芯貼り〜衿 衿カフス芯貼〜
衿とカフスの芯を高圧スチームアイロンで貼り合わせます。画像は白無地ですが、衿は柄が右左綺麗に揃うように、カフスも柄が綺麗に通るように丁寧に貼り合わせます。
芯貼り〜カフス
 
 
E 〜地縫い、型入れ〜
柄出しが綺麗に施された芯の貼られた衿とカフスは、刃が針横に取り付けられた特殊ミシンによって地縫い(芯と張り合わされた表地と裏生地を袋状にする為の工程)されます。地縫いされた衿カフスはエアーコンプレッサーによる型入機によって型入れされ、特殊な形についてはこれも手作業による型入れが施されます。衿の先は綺麗に剣を出すのには熟練技が必要です。型入れされた衿カフスは高圧スチームアイロンにてナチュラルに折り目をつけ、仕上がったら指示通りのステッチを掛けます。
プレス入れ
   
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F 衿台つけ 〜衿を仕上げる〜
指示通りのステッチが掛けられた衿は、衿の先の長さ、衿腰の高さを確認し、縫い代を足した分だけ切り落とします。芯が貼り合わされた衿の台(芯の貼ってある表と裏生地)を衿の羽根に取り付けます。衿の羽根と台は反りの形状が逆になるので左右対称に綺麗に取り付けるのには熟練技が必要です。取り付けが終わったら両端の出っ張り部分の形を整え、衿を見ごろに取り付けるのに必要な、4分の1の部分に印を打ち、縫い代を残して衿台の裏生地をカットします。
仕上がった衿
 
 
G 〜刺繍入れ〜
一般的なのは左袖、ポケット、左カフスですが、身頃に直接入れたり、右のパーツに入れたりとお客様のお好みの場所に入れられます。イニシャルやフルネームからエンブレム、ワンポイントetc、お好きな色でコンピューターミシンによって刺繍をいれます。
刺繍入れ
 
 
H 〜身頃縫合〜(ヨーク付け、肩付け、袖付け、脇巻き、裾三巻)
身頃パーツ全てに下作業が施されたら、それを全部繋ぎ合わせます。ヨークは後ろ身頃に取り付けられます。その時サイドタック、ボックスプリーツ、背ダーツなどの指定の仕様に縫い付けます。それに前身頃を取り付け、専用のアタッチメントによって袖が取り付けられます。これも袖の形状と身頃のアームホールの形状が反対な上、袖の歪みが出ないように中心部分を合わせ取り付けます。縞、格子柄の場合、ヨークから柄が綺麗に通るように取り付けます。次にやはり専用のアタッチメントにより脇が巻かれ、伏せられます。この時脇下の袖付けの切れ目の合わせが綺麗に揃うように縫います。最後に裾に、これも専用のアタッチメントで三巻され身頃は完成です。(動画は袖付けと袖伏せです。そのオーダー毎にアームホール、袖山の高さ、袖くりの形状がお客様によって異なるので手の加減が非常に変化します。)
 
 
   
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I 〜衿付け〜
最大の難所と言われるのがこの衿付け。シャツの顔ろも言われる衿だけに正しく付けないと仕上がった時に衿が歪んでしまします。衿のくりのを4分割し、そのポイントに衿の4分の1の印を1ミリも狂わず取り付けます。これも形状が逆なので相当の熟練技が必要となります。地縫いされたらこれも4分の1の印通り端ミシン(コバ)で伏せていきます。
 
 
J 〜カフス付け〜
縫製では最後の工程です。カフス釦も釦止め専用にもどちらにも使用できる両用(コンバーチブル)タイプ、釦止め専用のシングル付けタイプを伝票で確認しながら、取り付け始め、終わりに段差が出来ない様に付け、袖のタックを取りながら付けます。

   
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K 穴かがり 〜穴かがり、釦付け〜
完成したシャツに穴をかがります。縁取るように縫いその中心にメスを落とす一連の作業を行う専用ミシンで穴を開け、指定の釦を印の付けられた部分に取り付けます。伝票に記載通りのゲージで正確に穴を開けます。穴のかがり糸、釦付けの糸の色をカラー糸に変える事が多くなりました。これも各オーダーごとに穴位置、向き等それぞれ指定がありますので、再度伝票を確認しながら慎重に行います。
L 〜仕上げ〜
最後の工程です。縫い代からはみ出した糸を丁寧に取り除き、検品が終わったら、トップヒューズ、フラシ他どの芯でも衿カフス専用のプレス機でプレスし、トップヒューズ芯はさらにアイロンで押し当てます。衿の丸み(首の形状の)を綺麗に出す専用プレス機で形を整え、10ポンドの仕上げ用アイロンで、工業用噴霧器で湿らせながら、皺を伸ばすように掛けていきます。ほぼ高級番手のシャツ生地なので、手仕上げで丁寧に皺を伸ばしていきます。手順は袖→ヨーク→後身頃→前身頃→ひっくり返して後ろの肩口。綺麗に掛ったらオーダー用の台紙にプラクリッフで仕上げます。衿サポーターを付けて袋に収めれば完成です。゚
仕上げアイロン掛け
出来上がりです。